フランスMBA&音楽留学体験記
コンサルタント歴9年の父はINSEADのMBA、バイオリン歴2年の娘(4歳)は音楽学校で学ぶべく2007年7月から約1年間フランスに行きます。一緒に渡仏する母と1歳の息子の4人でのフランス留学体験を書いていきます。


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Korea-Japan week(2)
Korea-Japan weekは木曜日と金曜日にはさらに盛り上がっていきました。木曜日の夜はKorean Dinnerで、パリの韓国料理店が料理を提供してくれて学校で食べていました。チケットは100枚以上用意していたものが見事に売り切れていました。韓国料理ははじめてでキムチの酸味+辛味は苦手という人もいましたが、喜んで食べていたようです。また韓国の爆弾酒(ビールのグラスの上に箸を並べてその上に焼酎を入れたショットグラスを置き、これをたたいて落として混ざった状態で一気に飲む)も紹介して盛り上がっていました。飲みすぎて次の日の授業をまともに受けられてなかった人もいたようです。

また木曜日と金曜日にはセクション対抗の綱引き大会があり、僕のセクションは見事に優勝でした。シンガポールの軍隊出身で綱引きのコーチ経験者がセクションにいて、綱の持ち方や引くタイミングなどを的確にアドバイスしていました。他のセクションには身長2メートルで体重100キロ超の怪物がいたのですが、僕のセクションではメンバーの半数以上が集まるチームワークと団結力もあって見事に優勝して、日本酒と韓国焼酎を賞品にもらいました。

金曜日には午後は日本の浴衣と韓国の伝統衣装を着て写真をとる企画も用意されていて、たくさんの人がトライしてくれました。アジア系の人だけでなく、欧米の人でもうまく着こなして似合っている人が多いのには驚きました。また金曜日の夜には10時からパーティがありこれも盛り上がりました。テーマはDrunken Businessmen/womenで、あたまにネクタイをまいた集団がアサヒビールや爆弾酒を大量に飲んでカラオケを歌って踊って大騒ぎでした。日本でも見たことのない光景でした。

準備にも時間がかかって大変なこともありましたが、大成功に終わってよい1週間でした。たくさんの人から感謝とおほめの言葉をもらえて、僕は大したことはしていませんがちょっと頑張ったかいがあったなと思いました。またこれまでに話したことがなかった人とたくさん話が出来たのもよかったです。

この疲れもあって、土曜日は12時間以上寝ていました。日曜日には韓国人の友達にお願いしてキムチチゲを作ってもらいました。Korea-Japan weekの間は準備する側にまわっていたこともあって韓国料理はカップラーメンしか食べられませんでした。ずっと韓国の話をしていながら食べられずにいたところで、ようやく食べられたのですごくうれしかったです。かなり辛めに作ってくれたので一緒にいたフランス人や他の日本人はあまり食べれなかったのですが、僕は勢いよくスープを飲みほして大満足でした。これでようやくKorea-Japan weekが終わったなと思いました。
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バイオリンの先生
新しく買った韓国製の1/8バイオリンを先生のところに持って行ってレッスンをしましたが、いいバイオリンだとのことでした。こんな安いのでいいのかなと懸念していましたが、まあこんなもののようです。娘はサイズが変わってもあっという間に慣れて弾いていたので古いバイオリンは押し入れにしまって、これからは新しいバイオリンを使っていくことになりました。レッスンも普通にやって進んでいたので良いのだと思います。

ところでフォンテンブローの音楽学校で教わっているミルヒー先生はすごい人のようです。国立リヨン管弦楽団というフランスでもトップクラスのオーケストラの首席バイオリン奏者だったそうですが、オーケストラの枠には収まりきらずに飛び出してソロで活動しており、気が向いた時には国立パリ管弦楽団などのオーケストラと一緒に演奏することもあるようです。一方で子供好きで、うちの娘のような子供にも教えているようです。

ある人と話していたときにミルヒー先生の話になり、“そんなすごい人に教わっているの!!”と驚かれました。コンサートも頻繁にやっているようなのでぜひ行こうと思っています。すごいお金をもらっているらしいのですが全然そんな雰囲気はなく普段は陽気でいい加減な酔っ払いみたいな人でありながら、音楽の時間になると雰囲気がかわり魔法のような音を奏でるところがまさに我が家にとってのミルヒー先生なのです。

Korea-Japan Week
INSEADではNational Weekというものが企画されています。これは普段の授業とは別に様々な国・地域の文化を知る機会として重要なイベントでもあります。9月からはじまったMBA留学生活の最初のNational WeekがKorea-Japan weekで、韓国人と日本人の学生が協力して日本と韓国を紹介することになりました。

まずは月曜日にAmphi stormと言って、各クラスの授業が終わったところでKorea-Japanの文化を紹介するとともに今週のイベントの予定をプレゼンテーションするところからはじまりました。約2週間かけて作った約5分間のショートフィルムを見せて、終わる頃に日本人と韓国人の学生がみんなで入って行って話をしました。予想以上に喜んでくれて、Korea-Japan weekにとても興味をもってもらえました。

月曜日の午後は日本の文化紹介ということで習字とけん玉を紹介しましたが、これにもたくさんの人が参加してくれました。習字は約100人の人が書いてくれました。中国系の人は漢字・筆に慣れているので当然上手なのですが、欧米系の人で漢字を見たこともないのに見本を見ながら見事な字を書いてくれるのには驚きました。異文化に対して常に好奇心を持ち、積極的に飛び込んでチャレンジしていくINSEADの学生のすごさを感じました。

火曜日は韓国の日で韓国の朝ごはんをただでふるまい、韓国の伝統的なゲームを紹介していました。またマーケットでは日本と韓国の調味料やアクセサリー、小物などを売っていました。特に人気だったのが韓国の辛いカップラーメンで、みんな辛さに警戒して最初は躊躇するのですが気がつくとたくさんの人が買って食べていて、辛いけどうまいと喜んでいました。

水曜日は再度日本の日ということで、ランチに日本食を売りました。寿司をパリからデリバリーで頼んで、BBQで焼き鳥と焼きそばを用意しました。前日の夜に日本人で集まって焼きそばの野菜を切り、焼き鳥用に肉を切って串にさしておきました。当日は調理に手間取ったり、寿司がパリから来るのが遅れたりと小さなトラブルはありましたが、みんな喜んで食べてくれて無事に売り切れました。僕のセクションは当日は12時から13時30分まで授業があり、授業が終わってから駆けつけるとちょうど全部売り切れたところでした。売れ残りのリスクや調理の作業負荷を考えて約100人分を用意していましたが、何でもっと作っておいてくれなかったのと言われてしまいました。ちょうどミクロ経済も勉強中なので、もっと価格を高くしてDemandとSupplyをコントロールすべきだとも言われました。

ここまでのところでは日本と韓国に対してこんなに興味を持ってくれているのかと驚き、そんな中で日本の文化を紹介して喜んでもらえるのがこんなにうれしいことだと思いませんでした。

オーケストラのレッスン
今日は娘がはじめてオーケストラのレッスンにって行きました。フォンテンブローの音楽学校ではレベル別にいくつかのオーケストラがあり、娘ははじめてオーケストラをやる子供たちのオーケストラに入れてもらいました。それでもまわりは10歳ぐらいの小学生なので娘からするとお兄さん&お姉さんばかりです。人数は9人で、バイオリン、チェロ、フルートとトランペットの編成です。バイオリンは4人います。

練習はまずは調弦の後で音階をやって、楽譜を渡されました。楽譜の準備の間に演奏したい何人かの子供が最近練習している曲を演奏しました。あるバイオリンの子はスズキのロングロングアゴー(2巻)を弾いていました。そのあとで楽譜を渡されて小節ごとにリズムを確認し、パート別に演奏し、最後にみんなであわせて演奏して50分間の練習を終えていました。

先生の指示もすべてフランス語で”弾いて”や”ストップ”とかは分かったようですが、他にいろいろ言われていたことは分からなかったようです。バイオリンをやっているトーマスという子が英語とフランス語が出来るので、先生の言ったことをその子が英語で母に伝えて、母が日本語で娘に伝えていました。幼稚園などでは”他の子供がやっていることを見てまねする”作戦で乗り切ってきましたが、オーケストラでみんなとあわせるにはもう一段上のコミュニケーションが必要でしょうから親子ともさらにがんばる必要がありそうです。

日本にいるとき通っていた教室では合同練習や合宿があり、そこで同じ教室のお友達と一緒に演奏するのを娘は楽しんでいました。フランスに来てからはバイオリンの先生としか一緒に演奏できなかったのでやや不満だったようなので、今日は満足したようでした。今回はバイオリン以外の楽器と一緒にやってみてどんな演奏が出来るのか楽しみです。

バイオリン購入
娘はこれまでずっと1/16の大きさのバイオリンを使ってきました。日本にいる頃からそろそろもっと大きいサイズに買い替えたほうがよいと言われていたのですが、こちらにきてミルヒー先生にも買い替えるように言われたこともあっていよいよ買いに行ってきました。日本人のバイオリンの先生に調べていただいたところ、バリの楽器屋さんに1/8のバイオリンが入荷したとのことです。事前に聞いたところでは入荷したのはチェコ製、中国製と韓国製がありました。バイオリンをやっていた韓国人の同級生に聞くと“韓国人は韓国製品は買わない”と言われたことと、わざわざヨーロッパまできて中国製や韓国製のものを買うのは抵抗があったのでチェコ製がよいかなと思っていました。

パリの楽器屋さんはパリの国立高等音楽院の近くにあり、たくさんの楽器屋さんが集まっています。日本人のバイオリンの先生が連れて行って下さったのは弦楽器の専門店でバイオリンやチェロがたくさん並んでいます。さっそくバイオリンを見せてもらうとチェコ製は売れてしまったようで、中国製と韓国製がありました。“チェコ製はもう既に製造をやめてしまったために値段も上がっており品質と比べて考えると中国製がいい”と取ってつけたようなお店の人の解説は聞き流して、中国製と韓国製のバイオリンを弾き比べてみました。値段は少し安い韓国製のほうがあかるい音がしていい感じです。弓やケースと合わせて買うと330ユーロ、リースだと月20ユーロでした。

ところがこれと同じ型の韓国製バイオリンが日本人の先生の近所の楽器屋で半額で売っているそうです。そこでパリのお店では何も買わずに先生の近所の楽器屋に向かいました。この楽器屋はギター、ドラムとキーボードでお店のほとんどが占領されているのですが、バイオリンもちょっとだけおいてあります。見せてもらうと先ほどパリで見たのと同じバイオリンがありました。中国製と韓国製があり、弾いてみるとまたもや韓国製のほうがいい音がします。値段も約170ユーロで、結局これを買うことにしました。以前のバイオリンと比べると大きくなったので、音がよく響くようになりました。

日本だと鈴木バイオリンが5万円程度からあって品質もよいようですが、フランスでは日本製の鈴木バイオリンは見当たりませんでした。種類も数も多くないので限られたものから選ぶしかなくて残念でしたが、いろいろ弾き比べた結果で良い音がしたものを予算よりも安く買えたのでよしとしました。しばらくはこれでやってみてさらにうまくなって買い替える頃になればいいものを買うことを考えてみてもいいかなと思っています。
1/8と1/16のバイオリン


Financial Accounting
P1の授業であるFinancial Accountingはいわゆる財務会計の基礎コースです。会計の授業といっても、経理とか簿記で勉強した複式簿記の考え方や伝票を切ってB/SとP/Lの作り方はさらっとやるだけでした。このコースのテーマは財務諸表は企業が外部の投資家などとコミュニケーションする際の共通言語としてとらえて、これをどのように活用するかだと思っています。これまでに財務諸表を使っていくつかの企業のパフォーマンスの分析をしましたが、企業が生み出しているキャッシュの量、効率やこれに伴うリスクがどの程度なのかが驚くほどよく分かりました。自分が企業に投資をする立場の場合にはどうやって企業のパフォーマンスを評価するか、企業を経営して投資を受ける立場の場合には企業のパフォーマンスと次の打ち手をどう説明するかを考えさせられます。

また同時にこれまでの企業不祥事でどのような会計処理が行われていたのかも学んでいます。会計の原則にはあいまいさが残されており、このあいまいさによって事業の特徴にあわせた会計処理を選択することが出来るようになっています。しかしこのあいまいさを悪用すると、売上や利益を過剰に大きく見せてその会社の経営陣にとって有利な財務諸表を作ることができます。このような不正が起きやすいところやその見分け方も学んでいます。

7年ほど前に会計システム導入プロジェクトに関わったことがあるので会計の基本は分かっていたつもりでしたが、全く違う視点で話が進んでいくので毎回新鮮な驚きがあります。

INSEADのパーティ
INSEADではあちこちでパーティがあります。特に週末は多くあり、金曜日か土曜日の夜には全学生を対象にしたパーティが毎週あります。しかもこのパーティは夜10時ごろから朝4時ごろまでやっています。今週は10年ほど前にクエンティン・タランティーノが監督したFrom dusk till dwan(日没から夜明けまで)という映画をパロディしたようなパーティをやっていましたが、まさにその通りです。こんなパーティにしょっちゅう出ているともう体が持たないので各ピリオドの最初と最後などの節目の時だけにしようかと思っています。

その他にもパーティはたくさんあります。フォンテンブローから15分ほど車で行ったところに住んでいるINSEADの学生は庭つきの家に住んでいることが多いのでそこでよくBBQをやっています。先日はINSEADの学生が8人ほど一緒に住んでいるアパートでのBBQに呼んでもらえました。同じセクションには約80人もいるので、一緒に授業を受けていても普段はあまり話ができない人もいるのですがこういう機会だとたくさん話が出来るのでうれしいです。昼間だと家族連れで行けるのもうれしいです。

先日はイタリア人の男たちが同級生の女性だけを招待してディナーをやっていたそうです。食事もよかっただけでなく、会場までの道をキャンドルでライトアップしたり、バラを1輪ずつプレゼントしたりと演出も凝っていたそうで女性陣はとてもロマンチックだったと喜んでいました。さすがイタリア人ですね。

さらにスタディグループ毎の集まりもあります。スタディグループの活動もグループによってやり方が異なります。グループで提出する宿題がある時に最低限の時間だけ集まっているグループがあれば、個人で出された宿題や予習・復習もグループでやっているところもあります。そんな中でうちのグループは勉強に関してはグループで提出する宿題がある時にしか集まらないのですが、勉強と関係のない集まりは毎週1-2回やっています。先週は誕生日パーティとユダヤ人ディナーがあり、今週は日本食を食べたいということなので1.5時間ほど勉強した後で日本食を用意してディナーを一緒に食べました。

日本食はうちの妻の活躍のお陰でなかなか好評でした。インゲンの胡麻和え、寿司(マグロとサケの握りに巻きずし)、天ぷらとそばを作ったのですが、みんな上手に箸を使って喜んで食べてくれました。メンバーの一人が、“日本人の友達が作る日本食を食べれるなんてINSEADに来てよかった”と言ってくれたのはうれしかったです。グループメンバーとの話ではグループワークの中で様々な文化とその中でのリーダーシップの違いをお互いの経験や行動から学び合おうと話しています。お互いのバックグラウンドや個性に対して敬意を持って接しあえるので僕としてもすごくやりやすいですし、こういった人たちの中で日本人として日本食を用意して貢献できたのはうれしかったです。

幼稚園での様子
娘が幼稚園に通い始めてから3週目になります。だいぶ慣れたようで最近は午前(8:30-11:30)に加えて、午後(13:30-16:30)も通っています。はじめは日本人の男の子の存在を頼りにしていましたが、最近は日本人は自分だけでも大丈夫だと言っています。今日の午後は日本人の男の子はお休みだったのですが娘は大丈夫だと言うので行かせました。16:30ごろに迎えに行くと幼稚園の庭で元気に遊んでおり、楽しいからまだ帰りたくないと言っていたぐらいなので大丈夫なのだと思います。

今日はお絵かきをしたら出来たところでそれをフランス人の男の子が破ってしまったそうです。それで破れた紙を先生に持っていって破いた男の子を指さすと、先生がその男の子を連れて来て“この子が破いたの?”と聞いたようだったので“Oui”(はい)と娘が答えると、先生はその男の子のことを怒ったそうです。その男の子は泣きだして、先生に別の部屋に連れて行かれたそうです。娘は“あの子は悪いことしたから怒られてたよ。でも4歳の私が泣いてないのに5歳の子が泣くなんておかしいね。”とケロッとしていました。

幼稚園ではフランス語漬けのようなのでフランス語をすぐに覚えるかと思っていましたがまだまだ分からないようです。“Lundi, Mardi---”(月曜日、火曜日・・・・)と続いていく曜日を覚えるための歌やあいさつなどの短い表現は覚えてきているのですが、先生と子供がナチュラルスピードで話している内容については全然わからないようです。そのかわりと言ってはなんですが、英語を覚えてきています。娘の幼稚園はバイリンガル教育をテーマにしています。うちとしては娘には日本語+フランス語でバイリンガルだと思っていたのですが、こちらではフランス語+英語を目指していてフランス人の子供に英語を教えています。フランス人の子供達も英語はほとんど分らない子が多くうちの娘と似たようなレベルにいるので、基本的な表現から教えてくれるので娘にとっても分かりやすいようです。自分の年齢や好きな食べ物の言い方を習ってきてうちでしゃべっていました。

娘がこちらに来て何を学んだかと言われても具体的なものはまだなさそうですが、言葉の通じない外国人を相手にしてもビビらなくなったのは大きな変化だと思っています。この調子でいろいろなところに飛び込んでいく中で刺激を受けて何かを学んで行ってくれるといいなと思っています。

Leading People and Groups
P1の授業であるLeading group and peopleはMBAで言うところの組織行動学の基礎を学ぶコースで、“リーダーとは何か”や“チームワークをよくするにはどうすべきか”と言ったことを勉強します。ただこれは正解がないテーマでもありどういう授業をやるのだろうかと思っていましたがやってみるととても面白いです。前回はトランプを使ったゲームを各チームでやったのですが、ゲームの途中で様々なイベントが起こりチームが混乱状態に陥ります。この混乱状態は異文化体験のシュミレーションでもあり、その時にみんなが何を考えてどう行動したのかをあとで話し合って考えていきます。また組織内の人間関係に問題が起こったケースについてクラスで議論します。上司・同僚・部下との関係や役割についてもいろいろな考え方があるんだなと思います。

今回はチームワークがテーマで、そこでクラシックのカルテットについての面白い論文を読みました。カルテットはクラシック音楽を演奏するグループで第1バイオリン、第2バイオリン、ビオラとチェロの4人の演奏者で構成されます。論文ではヨーロッパで活動する20のカルテットにインタビューをして、それぞれの役割や人間関係について分析していました。まず4つの役割について以下のようにまとめられていました。

第1バイオリン : 主要なメロディーラインを演奏することが多く、カルテットの中で最も目立つ。第1バイオリン奏者の名前がカルテットの名前に使われることも多い。
第2バイオリン : 第1バイオリンと演奏する楽器は同じだが第1バイオリンの演奏を際立たせるのが役割で、第1バイオリンよりも1オクターブほど低くハモリながら演奏していく。技術的には第1バイオリン奏者よりも高いレベルを要求されることもある。またいつかは第1バイオリンをやりたいと思っている人も多い。
ビオラ : 第2バイオリンとあわせて地味なパートを演奏する。元々はバイオリニストだったが、競争の厳しいバイオリニストの道は諦めてビオラに転向するパターンが多い。
チェロ : 最も低い音でカルテットを支えるとともに、第1バイオリンの次に主要なメロディーラインを担当することが多い。

カルテットでは4人がそれぞれ別の役割を担っており、それぞれの音が一つのハーモニーとなることが大事です。その中では第1バイオリンが一番目出つスターでありながら、カルテットの良し悪しを左右するのは地味な第2バイオリンとビオラだとも言われています。また第2バイオリンとビオラの担当者は第1バイオリンを目指していながら今は別の役割を担っており、それでもいつかは第1バイオリンを演奏したいと思っています。これまでもカルテットの演奏は何度も聞いてきれいなハーモニーで感動したことも多かったのですが、こんなに複雑な人間関係を抱えているグループだったのかと驚きました。

この複雑な人間関係の中でとりあげられていたのがリーダーシップの問題で、あるグループでは第1バイオリニストが独裁的なリーダーシップをとることでうまく行っている一方で、4人の合議制でより民主的に進めているところもありました。また第2バイオリニストは高いスキルが要求される重要な役割でありながらあまり評価されない場合が多く、このような役割を担うメンバーとの関係は難しいようで実際にカルテットの中で一番メンバーの入れ替わりが多いのが第2バイオリニストだそうです。また音楽の方向性や活動の進め方などについてメンバー間で衝突が起きた時に解決できない場合も多いようで、無用な衝突をさけたりうまく妥協点を見つける能力を各メンバーが持っているかも重要なようです。


ここでのカルテットにみられるような人間関係はどのチームにもあると思います。そしてこのような100%の正解のない問題について自分がどう行動するかが大事だと思います。いろいろな事例や人の考えを聞いていく中で自分の考え方の幅が広がって、自分がとるアクションの引き出しが増えせると良いなと思います。ただカルテットの話を読んでからは、将来娘がカルテットをやることになったらどうしようかが気になって仕方ありません。

Financial Markets and Valuation
P1の授業であるFinancial Markets and ValuationはMBAで言うところのファイナンスの基礎を学ぶコースで、NPV, CAPMとか最適なDebt/Equity Ratioとかが出てきます。この授業で最初に言われたのはファイナンスでは“NPV(正味現在価値)を計算することがリーダーの役割だ”ということでした。具体例を出すと新規事業を始める際には初期投資をして事業を開始して当初は赤字だが徐々に良くなって数年後に黒字化して利益を出していくというパターンがありますが、この事業から得られるリターンを計算して投資するに値するものかを判断します。自分が企業の経営者や投資家であれば自分の投資資金から得られるリターンを最大化する事業を選ぶ必要があり、この事業をやるために投資家から協力を得る立場にいる場合には単に儲かるだけではなく他の企業よりも魅力的なリターンを出せることを説明する必要があります。この時に最も有効であり一般的にも使われているNPVを使えるようになることが大事だということだと思っています。

このコースは1.5時間の授業を週2回受けていて、これまでにNPVは何か、なぜ重要かと計算方法の理論を学んだところで、ケースを使ってNPVを計算しており実際のビジネスに近くなってきています。僕のこれまでの仕事では新規事業を考える時にも”かなり儲かりそうだからいいだろう”といったように感覚的にとらえている部分がありましたが、より具体的な数値にして計算できるようになるのはうれしいです。投資銀行で働いていた同級生の話でもM&Aを進める際にこの知識は使っているということで非常に役に立つようなのでちゃんと勉強しておこうと思います。

ワインの探し方
ブルゴーニュとシャンパーニュに行った経験も踏まえてフランス人のワインの買い方を考えてみました。ある調査によれば一人当たりの年間ワイン消費量が日本は2.2リットルに対して、フランスは56.1リットルと25倍以上あり、ワインの種類や量はすごいです。ワインの選び方としては産地、生産者が特定されている方がよいとされています。ラベルを見たときにVin de Bourgogne(ブルゴーニュのワイン)<Bourgogneの村の名前のワイン<生産者の名前、、というふうになっていくとワインの格が上がっていきます。ワインのラベルに書いてあり村や生産者はとても数が多くフランス人も全てを把握しているわけではないので、ワインに詳しい人でなければ“ブルゴーニュの村名ワインを買ったよ”と言うとちょっといいワインを買ったという意味になるようです。

こういった人たちはフォンテンブローにも複数あるワイン専門店やスーパーで普段はワインを買うようです。うちの近所のスーパーのワイン売り場には約7,000本のワインが売っています。見ているとブルゴーニュ、ボルドー、シャンパーニュなどの高級ワインの値段や品揃えは日本のワイン屋さんとあまり変わらない気がしますが、もっと安いランクのワインのバラエティが日本とは違います。僕は夏の天気のいい日にはすっきりした白ワインをガブガブ飲むのが好きで、フランスワインだとミュスカデ・セブル・エ・メーヌなのですがこれは3ユーロで売っていました。一緒にムール貝のワイン蒸しを作るときにはペットボトルに入ったボトル一本あたり1ユーロぐらいのテーブルワインを使いました。貧乏な学生でもどんどん飲めるような値段のワインがあるのはうれしいです。
スーパーのワイン売り場

しかしあれだけ種類も量もたくさんあると、その中から自分の好みにあったワインを見つけるのは難しくなってしまいます。フランスで良いワインにはAppellation d'Origine Controlee (原産地呼称統制)がついていると言われていますが、以前はよいワインだけについていたようですが今はAOCも増えすぎて良くないワインにもつけられるようになってしまったそうです。また値段が高ければおいしいというわけでもないそうです。そうなると頼りになるのはワインに詳しい人になります。うちの近所の古そうなワイン屋は規模が大きくないので約2,000本しかお店にはありませんが、オーナーがフランス各地のワイナリーを回って仕入れてきた逸品ぞろいです。先日はじめて買いに行った時にはまずこちらの好み、何本欲しいかと予算を伝えて選んで欲しいと頼むと、一緒に食べる料理は何かやどういう人たちと飲むのかを聞かれました。考えていたメニューを伝えるとそれぞれにあわせたワインを選んでくれました。品揃えを見ると1本10ユーロぐらいのものが多いので、ちょっとしたイベントの時には買いに行って相談すれば我が家にもソムリエがついているような気分になります。

さらにワイン好きで凝り性な人は親しくしている生産者がいたりします。隣に住んでいるうちの大家さんはワインが好きで、ブルゴーニュやシャンパーニュなどに行って自分の好みのワイナリーを見つけてケース単位で買っているようです。小さなワイナリーのワインはフランス国内の酒屋にもあまり出回っておらず、生産者から直接買い付けるしかない場合もあります。こういう生産者のバックグラウンドを聞いてみるとその地域で生まれ育ち、大学でワイン醸造学を専攻している人が多くいます。小さなワイナリーと言っても修士号を持っている人にも何度か会ったので高学歴な人が多いと思い案す。このような生産者とは代々の付き合いという愛飲者も多いようです。それでも高いワインを飲むわけではなく1本10ユーロ程度のワインが中心です。僕もワインとこういう付き合い方が出来るといいなと思います。

ただ最近は健康のためにはワインよりも水を飲んだほうがよいと言われており、1980年ごろには100リットルを超えていた一人当たりの年間ワイン消費量も約半減しています。日本では赤ワインのポリフェノールが健康にいいと言われて流行ったこともありますが、フランスではワインの消費量増加にはつながらなかったようです。お医者さんからワインを毎日飲むのはやめなさいと言われているおじさんもいて残念がっていましたがでも仕方ないという雰囲気でした。フランス人もそうワインを飲んでばかりもいられないようです。



音楽学校初日
ついに娘の音楽学校の授業がはじまりました。まずは朝9時から1時間30分のJardin musiqueです。これは5-6歳の子が対象です。この学校もそうですがフランスでは5-6歳ではまだ本格的な音楽の勉強ははじめておらず、様々な楽器を触ったり演奏を聞いたりする中で自分の好きな楽器を見つけて、7-8歳ぐらいから楽器ごとに演奏法のレッスンを受けるのが一般的なようです。今日の授業はでは太鼓などの打楽器から好きなものを子供たちがそれぞれ選びいろいろな音を出してみたようです。娘は卵型でふるとシャカシャカと音がする楽器を選んだそうです。そのあとで先生が黒くて大きな笛(クラリネット?)を演奏して聞かせてくれたそうです。こうやっていろいろな楽器・音に触れていくようです。先生がフランス語で説明してくれたことは娘は全然わからなかったそうですが、子供たちがやることをとにかくまねする作戦で乗り切ったそうです。先日から何度か一緒に遊んだインド人の女の子が同じクラスにいてくれたのも心強かったと思います。


約10分ほどの休憩をはさんで前回書いたミルヒー先生のプライベートバイオリンレッスンがありました。教材は日本でも使っていたスズキメソードの教本とフランスに来てから日本人の先生に言われて買ったPetit Paganiniです。他のバイオリンの生徒も同じ本を持っていたのでみんな同じ教材を使っているようです。スズキメソードの教材はレベル別に体系的にまとめられていて、演奏法なども順番に出てくるようにまとめられているので子供向けには良い教材だとこちらでも言われています。

レッスンでは最近スズキの教本から練習している曲を弾いて、そのあとでPetit Paganiniからいくつかのパターンをやりました。ミルヒー先生は相変わらずテンションが高くすぐにキスしたりするのですが、弾く姿勢やそれぞれの音に対しては的確にアドバイスがあるのでやはりすごい先生だなと思います。日本ではバイオリンを弾く姿勢についていくつもチェックポイントがあったのですが、ミルヒー先生が娘の手首をちょっといじるとそれらのチェックポイントが一度にクリアできた上に娘も“この方が弾きやすい“と言っていました。さすがです。

レッスンはフランス語なのですが、これも先生の模範演奏をまねすることでで乗り切っていました。先生がフランス語で“ここは長ーく弾いてね”というときに先生の目を見ると“ナガーク”と言っているから分かったと娘は言うのですが、本当だったらすごいことです。あとで娘に聞くとキスされるのは別に嫌ではないそうです。たくさん褒めてもらえるのでうれしいのかもしれません。

バイオリンのレッスンのあとでミルヒーに連れられてオーケストラの先生のところにも連れて行かれて、来週からオーケストラにも入ることになりました。急な話でオーケストラの先生も困惑しながら、“うちの娘は小さすぎないか”とか“フランス語は分からないのに大丈夫か”とか心配していたのですがミルヒーが強引に押し切っていました。さすがです。


その後急いで昼食を食べてパリまで行って日本人の先生のレッスンを受けてきました。ミルヒーの話をするとキャラクターについては驚かれるものの、音楽的な指摘に対しては通じるところがあったようでミルヒーもしっかりした先生だと思っていただけたようです。こちらはレッスンも日本語なのでスムーズに宿題になっていたソルフェージュや曲を確認し、また新たな課題をもらって帰ってきました。それとフランス音楽学校対策でレッスンで使うような音楽用語を教わっておいて覚えていくことになりました。

今日はたくさんレッスンを受けたので疲れたのではと思って夜寝る前に娘に聞いてみると、“すごく楽しかった、もっとレッスンがあればよかったのに。”と喜んでいました。それぞれの先生が娘に対してすごく上手に接してくれるのと、レッスンでやることも違っていて刺激があったようです。またフランス語でレッスンを受けるのも大丈夫だと自信をつけたようです。

キャンパスビジット
INSEADでも授業がはじまったこともあってビジネススクール受験を考えている方からキャンパスビジットの相談を受けることがあります。キャンパスビジットとはビジネススクール進学を考えている受験生が、学校を訪れてインフォメーションセッション、学生とのランチや授業の見学などをすることで、これを通じてその学校のことをより深く理解するとともに、入学審査官とコネクションを作り、その学校に対する熱意をアピールできると言われています。何人かの方と話をした中でキャンパスビジットについての期待値が高すぎたり外れていたりという場合もあったので、話した結果のサマリーをここで書いておこうと思います。

まずはキャンパスビジットは合格するためにどれぐらい重要かということですが、僕の場合はキャンパスビジットした学校に落ちたこともあるし、キャンパスビジットしていない学校にも受かったこともあります。統計データを持っていないので分かりませんが、キャンパスビジットをした人とキャンパスビジットをしていない人の合格確率はそれほど大差はないのではと思っています。ただキャンパスビジットによって大きな成果を得て、合格につなげていった人もいます。その人たちが何を得ていったかと言えば、やはりその学校をよく理解してその学校に行きたい思いをよりクリアに持てたことではないかと思います。僕は“学校をどれだけ理解しているか”は合否を大きく作用する要素であり、学校の特徴を理解した上で入学後に何をしたいのかを語れないと合格する可能性は低いと思います。

次に何を理解すれば学校を理解したことになるのかですが、これは各学校が育てようとしているリーダーのタイプとそのために用意しているオポチュニティだと思います。自分のリーダーとしての現在地とこれから目指したいところがあり、このギャップを埋めるために必要なトレーニングが何かを考えていき、それがその学校で出来ることなのかを調べていくと見えてくると思います。例えばINSEADでは国際的なリーダーを育てようとしており、そのためにキャンパスをヨーロッパとアジアに持ち、クラスの中に多くの国籍を持った学生を集めているし、そのための授業も用意されていることが調べていくと分かり、だから自分にはこの学校があっていると思っています。

“学校の特徴はキャンパスビジットをしなくても分かるではないか?”とも聞かれたのですが、その通りだと思います。僕が今INSEADのWebサイトを見ていると学校の特徴がよく表現されていると思いますし、僕がエッセイを書くためにいろいろな人の話を聞いてようやく知りえたと思っていた情報はほとんど載っています。ただ僕がMBA受験をしていたころは、Webサイトに書かれていることの背景や前提が分らないので意味を正確に理解することが出来ずにいました。そこで僕はまずはWebサイトなどの公開されている情報をじっくり読んで学校の特徴や入学後に学校でやりたいことの仮説を立てました。そのあとで卒業生や現役の学生にコンタクトしてその考えをぶつけてみました。最初は僕が誤解していたりするのですが、これも訂正してもらい最近の状況などを教えてもらっていくと、最後の方では“そういう目的でビジネススクールに行くのであればうちの学校はぴったりだね”と卒業生に行ってもらえました。ここまで言ってもらえるに到った学校には合格することができました。キャンパスビジットはこのためのプロセスで使う手段の一つと僕は位置付けていました。多くの学生や学校関係者と話するには絶好の機会だと思います。ただ自分の仮説が練れていない状態でキャンパスビジットをしても得るものは少なく、わざわざ遠くまで出かけて行ったのに得るものが少なくなってしまう可能性があります。

フォンテンブローにいる現役学生としては、“ヨーロッパまで来たのでちょっと寄ってみました。”と言ってINSEADにキャンパスビジットして下さる方ももちろん歓迎します。でもキャンパスビジットの成果はその準備量と関係していると思いますので、せっかく来るのであればその価値を最大限にするように準備をしてから来られたほうが良いと思います。

新しいバイオリンの先生(ミルヒー)
9月になったのでフォンテンブローの音楽学校もそろそろ授業がはじまるようなので、正式な手続きをしにいってきました。申し込んでいたJardin Musique(音楽の庭?)と言われるもので、4-5歳の子供が対象で遊びながら音楽に触れる授業を約40分程度やるようです。フランスでは最初にこのようなコースで音楽に触れたあとでいくつかの楽器をやってみて、6-7歳ごろから自分の楽器を決めて楽器別のレッスンを受けるのが一般的です。娘の場合は既にバイオリンをやって来ていますが、フランス人の子供と音楽で遊んでみるのもいいかと思って以前はメールで事前申し込みをしました。今回はお金を払ったりといった正式な手続きと授業の前にどんなところかを娘に下見させておくのが目的でしたが、やはり波乱がありました。

学校はすぐ見つかったので入って受付係らしき人に話をすると“申し込みはまだ受け付けていないから来週来なさい。でも来週来てもクラスに入れるか分からない。”と冷たく言われました。以前メールで申し込みをしたことを話したのですが取り合ってくれません。そこで試しに“うちの娘は4歳でバイオリンを弾きます。バッハとかパガニーニとかベートーベンとか。”というと急に顔色が変わり校長先生を呼びに行きました。すぐに校長先生が出てきて、娘が日本で2年弱バイオリンをやってバッハとかを弾いていると言うと“この娘を学校に入れよう、クラスに空きぐらいあるだろう”と校長先生が言って奥の事務所に連れて行かれました。

奥には事務員らしき人がいて校長先生が事情を説明してうちの娘をクラスに入れるように指示しています。その事務員が受講生のリストを取り出してきてリストの一番下にうちの娘の名前を書こうとしたところ、リストの中ほどに娘の名前が既に書いてあります。日本から出したメールはこの人にはちゃんと届いていてリストに加えてくれていました。これで一段落と安心していると校長先生が来週にバイオリンの先生が来るからその先生に会うようにと指示されました。後日電話があってバイオリンの先生とのアポイントが取れたのでいくことになりました。

後日再度学校に行ってバイオリンの先生に会ってきました。50前後と思われるおじさんで、よれよれのジャンパー(ジャケットとかブルゾンというよりジャンパーというのがイメージに近いのです)とジーンズであらわれました。背は僕たちよりも小さく、あんなに小さなフランス人男性ははじめてみました。会うといきなり“コンニチハ”と話しかけられました。日本にも何度か演奏で行っていてあいさつは知っているそうです。とりあえずうちの娘が最近練習している曲を弾くとフランス語の褒め言葉を何種類も使って大騒ぎしながら曲が終わってもいないのに娘の額にキスしています。

“この子ならOKだから水曜日の10:30からレッスンに来なさい”と言われました。そう言われてもこちらはいろいろ思うところはあるので質問してみました。まずは“レッスンは何語でやるんですか?うちの娘はフランス語は分かりません。”と聞くと“私はフランス語とイタリア語とスペイン語が話せるけどどれがいい?日本語ならコンニチハ、アリガトウ、サヨウナラは知っている。まあこの娘もすぐにフランス語が分かるようになるから大丈夫。問題ない、問題ない。”と自信たっぷりで、娘にも”Ca va?”(大丈夫?)と聞いて娘もなぜかうなずいています。次に“パリにいる日本人の先生のレッスンも受けていて、二人の先生から違うことを言われると混乱することを心配していますが大丈夫でしょうか?”と聞くと、“私は別に気にしないよ。それに先生が二人いるとより早く身につくからその方がいいんじゃない。もし混乱するようなら私がその先生と相談するから大丈夫”とのりのり。かなり強引で怪しいのですが突然息子の手を取って日本の曲をピアノで弾かせたり、娘のバイオリンの癖などに対する指摘などを聞いているとこの人はすごいのかなと思う瞬間がありました。

たまたまその教室の近くにピアノを教えている日本人の先生がいてくれて日本語でいろいろと相談しました。怪しいバイオリンの先生も大丈夫のようです。あとで調べてみるとパリのオーケストラや室内楽のグループに所属して日本も含めた各地に演奏旅行に行っていたり、CDも出している人でした。のだめカンタービレに出てくるミルヒー・ホルスタインをフランス人バイオリニストのようなイメージを持ちました。帰ってから今習っているパリの日本人の先生に電話で相談すると、とりあえずやってみたらということになりました。またこの学校にはバイオリン以外の楽器をやっている子供たちと一緒に演奏できる機会があるのもこの学校に通うメリットだと思っています。どうなるのかよく分かりませんが今度の水曜日には朝9時からJardin musiqueで10:30からはミルヒーのバイオリンレッスンに行くことになりました。

Montignyのコンサート
週末にフォンテンブローから15分ほど車で行ったところにあるMontignyという村で行われたコンサートに行ってきました。これは日本人の方が主催者で会場もその方が持っているお家になります。INSEADの学生も何人か住んでいるとても大きな家で、素敵な中庭と、かなり大きなガーデンもあり、ガーデンの奥には河が流れています。庭になっているリンゴやナシも食べられるそうです。そのお家の大きな納屋を改造した150人ぐらいが入れるホールでコンサートは行われました。フォンテンブローの街中にあるマンションではあまり日本のマンションと違いがないように思いますが、今回のような田舎の家はまさにフランスの家という感じがします。

主催者の方はとても音楽好きでたくさんの音楽家を応援しておられる、妹さんは音楽の先生として日本やフランスでたくさんの音楽家を育てながら日仏の交流に貢献したことで勲章をもらっているそうです。今回もフランス各地から優秀な音楽家が集められたそうでプロの演奏を聴くことができました。主催者の娘さんもバイオリニストで演奏しておられました。今回は最初の曲がモーツァルトだったので娘も喜んで聴き入っていました。

実は今年の8月には世界的にも有名な先生が子供たちに音楽を教えるキャンプも行われていたそうです。うちは渡仏後に娘がいくキャンプを探していたのに見つけられずにいたのですがこんな近くにあったとは思いませんでした。もし知っていれば参加したのにと残念でしたが、今後も時々行われるそうなのでぜひ次回には参加したいと思います。

http://www.laloingtaine.org/


日本食-寿司
9月の第4週にはINSEADでJapan-Korea weekが行われます。INSEADでは授業とは別にNational weekがあり、その週はその国・地域の文化などを紹介するイベントが行われます。今回はJapan-Korea weekということで日本と韓国が共同で行うことになりました。9月からINSEADに来た僕たちの同級生にとっては最初のNational weekであり、自然と期待が高まっています。Japanといったときに何を期待するかを聞いてみると、寿司という声が圧倒的です。寿司については“私はイクラが好き”とか“ウニも食べたい”とかさらに突っ込んだ希望も出てくるのですが、天ぷらとかはどうかと聞いてみても知らないと言われてしまいます。寿司さえ用意しておけばいいのかなという雰囲気を感じています。ただ寿司は自分たちで作るのは難しいのでパリの日本食レストランに頼むのですが、どうしても1人分は10ユーロ程度はかかってちょっと高いということで、もっと安く出来そうな焼きそばとかお好み焼きもやってみようかとかいろいろ考えているところです。

寿司の人気の高さに驚いたので、試しに家で出来ないものかやってみました。魚はマルシェにいってマグロの赤身、サーモンとタイのような白身魚を買ってきました。日本であるような柵になった切り身はないので刺身にすると三角形や楕円形になるのですがまあ仕方ないです。シャリの方はイタリア産の短粒種のお米を炊いて、ワインビネガーに砂糖と醤油を混ぜたものを寿司酢として混ぜてみました。握り方はインターネットで出ていたものを参考にやってみました。ネタの形が三角形で大きさがばらばらな上に握っているシャリの量も一定でないので不思議な形のものもありますが、一応お寿司に見えます。味の方は醤油とワサビを多めにつければマグロの赤身とサーモンは食べれました。白身魚はおいしくなかったので別のものを探そうと思います。ベジタリアン用にアボカドの握りと巻き物も作ってみたのですが、シャリとの割合を間違えたのでほとんどシャリの味しかしませんでした。おなかの調子が悪くなることもなく家族で完食しました。もうちょっと練習すれば外国人をだませるぐらいのものは作れそうな気がします。こんなもので喜んでもらえるのであればこれからも作ってみてもいいんですけどどうでしょうか。
自家製寿司

ちなみにあるヨーロッパのヘッドハンターと話をしたときに日本人のコンサルタントの求人はないが、寿司職人の求人はたくさんあると言われました。INSEADのMBAよりも寿司の修行をしたほうがフランスでの就職活動には有利なのかもしれません。

P1の授業
INSEADでは約2ヶ月のPeriodの単位で授業が行われており、このPeriodを5つ終えると卒業ということになっています。前半のP1, P2とP3の一部はコア科目があり、基本的には全員受ける必要があります。P1ではPrice & Market(ミクロ経済)、Uncertainty, Data & Judgment(統計)、Financial Markets & Valuation(ファイナンス)、Financial Accounting(会計)、Leading People & Groups(組織行動)のコースを受けています。それぞれは多くのビジネススクールでも最初に学ぶ科目だと思います。授業はLeading People & Groups以外はレクチャー中心で行われます。それでも学生は積極的に発言・質問をするので日本の大学と比べるとかなりインタラクティブな感じはあります。Leading People & Groupsは学生のそれぞれの考え方の違いに焦点があてられることもあるので議論が白熱することもあります。

授業全体の印象としては全く経験のない人でもついていけるように基本的な話から始めていくので、以前に勉強したことがある人にとっては簡単で拍子抜けするところもあるようです。ただまだはじまったばかりで、この先は加速度的に難しさが増していくようなので油断しているといつの間にか分らなくなって追いつけなくなることがあるとも言われていて、みんなまじめに勉強しています。僕も先月までのんびりしていたのがうそのように勉強しています。授業は1.5時間のクラスを2-4クラスあり、それと同じぐらいの時間は予習に使っています。また就職関連のイベントもあるのでやることは盛りだくさんです。ただそれでも毎日深夜まで仕事をして、週末も仕事関係の本を読んで勉強していたころと比べるとまだ余裕があります。その分で木曜日はクラスメートのバースデーパーティでフランス風のパーティに参加し、金曜日はイスラエル人の同級生の家に行ってユダヤ人が金曜日の夜に歌う歌を聞いて、ユダヤ系投資銀行の実態を聞くことができました。恐ろしい世界ですね。勉強と遊びとあわせてP1がはじまっての最初の一週間を楽しむことができました。

Ethics Day
きょうは普段の授業とは別にEthics(倫理)の授業が行われました。アメリカでエンロンやワールドコムなどの事件の際に経営者のEthicsが問題になり、これらの企業の経営に有名なビジネススクールの卒業生が多く関わっていたことからビジネススクールのあり方そのものにも疑問がなげかけられました。ビジネススクールが合理的・自己中心的に利益を追求することを教えていったためにあのような事件につながったという人もいるようです。ビジネスを取り巻く環境においてもEthicsは重要なテーマになっており、それにこたえる形でEthicsに関する授業がMBAのカリキュラムにも組み込まれています。

今日はEthicsに関して専門的に取り組んでいる教授や有名企業のChief Ethics Officerなどの話を聞くことができました。そもそもの前提として100%Ethicalに正しかったり100%間違っている人はおらず、みんなそれぞれにグレーなところにいることがあります。現実の経営の意思決定においてもEthicalに正しいけど損をする選択肢とEthicalにはあまりよくないが利益が増える選択肢があったときにどちらをとるべきかで迷うことがほとんどです。そこでこれに対して自分の中でどこまでならよいのかの判断基準を確立することが大事だとの話をある教授からされました。それは単純な利益追求とは別の考え方があることを知り、様々な考え方を理解した上で意思決定していく方法を学ぶことだそうです。いくつかの事例をとりあげて話した際にも学生からは“こういう場合はどうなの?”という質問をしても、教授からははっきり良いか悪いかを答えずにそれは自分たちが判断すべきことであり、どうやって判断するか考えて欲しいと話をされました。またEthicalに問題のある行動を取る際にはこれを正当化するための言い訳が必ずつけられるが、これに騙されてはいなけいとも言われました。歴史でも絶対に許されない大虐殺などでもこの行為を正当化するための理由は必ずつけられているので、これを受け入れて良いのかどうかを考えることが大事だとのことでした。

Ethicsの問題は他の授業よりもさらに答えがはっきりせず、どう対応すればいいのかもまだちゃんとまとめられていないのが現状だと思います。でもこれに対してINSEADが一生懸命に取り組んでいることを知ることができて良かったですし、自分もこれから考えていかなくてはいけないと思いました。

幼稚園初日
9月になりMBAの授業も本格的に始まりましたが、同時に娘の幼稚園もはじまりました。父の新学期初日は午後2時スタートだったので、小雨が降るなか娘の幼稚園に家族4人で行ってきました。朝は8時半登園、11時半お迎え、自宅で昼食をとって午後は13時半から16時半です。ただ、娘は慣れるまで午前保育でお願いしているので、今日は午前中のみです。今日は朝から“早く幼稚園に行こう!”とかなりハイテンションでした。トイレに入っている父に向って「もう8時5分だよ!幼稚園に遅れたらどうするの!」、「ママまだ靴はいてないの!!」と分刻みで私たちを急かしていました。

もし困った時に先生に何をしたいのか伝えられないといけないので、『こまった時のフランス語』というフレーズ集を親が昨晩作って朝食後に娘に渡しました。幼稚園に向かう車(所要時間5分)のなかで、「トイレに行きたいです」、「わかりません」、「ママに電話してください」という仏語フレーズを父に教わりながら登園しましたが、娘は「こんなの知ってるよ!」と相変わらずテンションは高いままです。緊張している様子はありません。

急かされたお陰で幼稚園についたのは8時20分ごろで、すでに何人かのフランス人は登園しています。ちょっと緊張した表情にはなっていますが、私たちが先生に挨拶を済ませ帰ろうとすると、普通に手を振ります。こんな時に「大丈夫?」と聞いてはいけないと日本の幼稚園の先生から教わっていたので親も普通に接していましたが、幼稚園の門を出たところで父と母で「娘は大丈夫なのかなぁ?」と思わず同時に言ってしまったほどです。

娘本人の心構えとしては、「先生の言っているフランス語が分からなくても、お友達のしていることを見てマネをする」ということだったようです。また「お友達と遊ぶときは日本語で言っても通じる」ということも、この2ヶ月間で大家さんのところにいる3歳の男の子と遊んだり、公園で見ず知らずのフランス人と一緒にシーソーを楽しんだりした時に学んでいたようです。(「あっちに行こう」とか「おもちゃを貸して」とかはボディーランゲージで伝わっていました。)

娘からいつ呼び出されてもいいように、ケータイの着信音のボリュームを確認してそわそわしながら3時間を待ちましたが結局携帯はなりませんでした。一体どんな表情で帰ってくるのか、、、そして、11時半より少し早めに母がお迎えに行きました。セキュリティーの関係上、親が園のなかまで迎えに行くことになっていると朝お会いしたフランス人ママに英語で教えてもらえました。入っていくと、4~6歳の子供たち(娘の話では11名)は園の2階で遊んでいたそうでニコニコしながら階段を下りてきました。娘も「時計がないから今何時だか分からなかったよ。長かった」と。

車の中で二人きりになり改めて「どうだった?」と聞くと、登園からお迎えまでのことをちゃんと説明してくれました。まず、登園してからしばらくすると日本人の2歳の男の子が来たそうです。ただ彼は初めての幼稚園生活であったため大泣きしていたようです。娘曰く「泣いちゃったから一緒に遊べなかった」とのこと。しばらくすると今度は別の日本人の男の子(5歳)くんが登園。彼に「おはよう!」と言われたようで、それからはほとんど二人で日本語を話しながら過ごしていたようです。二人で2階にいる4~6歳クラスに合流し体操をしたようです。2階にはイスのある部屋と何もない部屋があるそうで、何もない部屋で体操後に遊んでいると先生が何やら用意し始めたので二人で「先生何してるんだろうね?」、「あれきっとクーピーじゃない?」、「お絵かきするんだね」などと話していたそうです。先生が何を言ったか分からないけどクーピーと画用紙を渡されお絵かき開始。4人ずつテーブルにつき娘は電車の絵を描いたそうです。(夕方家で再現してくれました。)

お絵描きの後の時系列は分からないのですが、「トイレに行きたい」と言わなくてもみんながトイレにいく時間に先生が「あなたはトイレに行かないの?」と言われた気がしたのでトイレに行ったけどトイレットペーパーの位置が高くてなかなか届かなかったとか、お絵かきがすみお庭で遊びたかったけど雨が降って行けなかったとか、コートをかけるところに自分の名前のシールを貼ってくれたけど、二人で一つのコートかけを使うみたいだとか、パズルをしたときに何も話さなかったけどピンクの洋服を着たかわいいフランス人の女の子と仲良くなったとか、もう少ししたら日本人は一人だけでもフランスの幼稚園にいけるとか、『困った時のフランス語』はぜんぜん使わなかったとか…。とにかく楽しかったらしくとても興奮していました。

夕方には「慣れたから明日からは午後も行けるよ」と言われまいたが、しばらく様子をみてもし本当に大丈夫そうなら午後も考えたいと思います。日本では幼稚園の先生たちと込み入った話をしながら娘の園生活を知っていったのですが、こちらでは親のフランス語力が不十分なためにできないのがとても残念です。娘に負けないよう親もフランス語を頑張りたいと思っています。

フォンテンブローの日本人
土曜日でオリエンテーションも終わり、その翌日の日曜日は授業も本格的に始まっていないのでのんびり出来る最後の日になるのではと思っていました。この貴重な時間にフォンテンブローに住んでいるINSEADの学生ではない日本人の方からランチに招待していただきました。パリまで行けば日本人はたくさんいるのですがフォンテンブローには少ないようでINSEADの学生をのぞくと、確認できている範囲では日本人は大人が6名(すべて女性)とそのお子さんだけです。今日はそのうちの一人の方のお宅に4家族が集まってのランチでした。その方はフランス人と結婚してお子さんが3人いるということで大人と子供をあわせると14人も集まっていました。ご主人はフランス人ですが日本語もペラペラなので僕もずっと日本語で話せたのは助かりました。

ランチは12時からと言うことだったですが子供たちを遊ばせながらBBQで魚とソーセージを焼いてまず子供たちに食べさせ始めたのが1時前でした。それから次に大人たちのソーセージと魚を焼いてとやっていると大人がちゃんとした食事をはじめたのは2時ごろでした。いろいろな話をしながらその後にデザート、チーズ、コーヒーと続き、最後にケーキを食べ終わったのは5時過ぎでした。天気もよく広いお庭のテーブルですごく気持ちの良い時間を過ごすことができました。

うちの子供たちは他の子たちと仲良く一緒に遊んでいました。娘にとっては特に7歳のお姉さんがいたのがうれしかったようです。この子は日仏のバイリンガルということだけでも尊敬してしまうのですが、それに加えて1年飛び級して幼稚園の年長から小学校2年生相当のクラスに入りこの9月からは3年生相当のクラスで勉強するそうです。年下の子の面倒もよく見てくれる良いお姉さんでもあり、しっかりと大人とも話をしてくれるので飛び級するのも納得でした。またピアノも弾けるので、うちの娘のバイオリンとあわせて子供のミニコンサートをやってくれました。二人にとっても初めての経験で喜んでいました。授業が始まる前の良い休日になりました。

Outward bound
一週間のオリエンテーションの最後にOutward boundという野外でのアクティビティがありました。アサインされたグループごとに与えられた課題に取り組みます。うまくいったものもあれば失敗したものもありましたが、一番印象深かったのは失敗したアクティビティでした。それはチーム全員が目隠しをした状態で森の中を約100メーター移動して決められた場所にたどり着くというものがあります。普通に歩いても起伏があって歩きにくいところを目隠しをして歩くなんて無理だとはじめは思います。でもチームに約40分の準備時間が与えられて作戦を立ててやってみることにしました。僕たちの作戦は移動する道を分割して各自が持ち場を与えられてその地形や目印になる石・木を覚えて目隠しでも動けるように準備します。何度も繰り返し練習するとなんだか出来そうな気がしてきました。準備時間が終わってやってみると見事に脇道にそれて行ってしまい、結局失敗でした。準備しているときに分かったのは一番難しいのが最初の出だしのところで、ここをある一人の人が担当していて間違えてしまいました。このやり方だと一人の人に過度のプレッシャーを与えることになり、もし失敗した時のリカバリープランもありませんでした。今後のグループワークでも役割の分担方法や誰かが失敗した場合のリカバリーの大切さをみんなで認識しました。

これらのアクティビティの合間には今後グループをうまくやっていくためにどうすべきかを話し合いました。前回準備した自分たちのプレゼンテーションが他のチームのものよりも出来が悪かったことはチームの全員が思っていました。同時に僕は自分がやっていたコンサルティングのやり方でやればもっといいものが出来たと思っていたし、他の人もそれぞれに同じことを思っていたようです。グループでやることで1+1>2にしたいのに、1+1<1になっていたということです。これは各自の個人能力の問題ではなくマネージメントの問題です。そんな話をしてこれからはグループでがんばろうねということになりました。よいムードになってきたので次の課題をやるとより良い結果が出るはずと思っています。来週から本格的に始まる授業でグループでやる宿題が出されたときにどのような結果になるのかとても楽しみです。

PS.オリエンテーションウィークの締めくくりにシャトーでのパーティーが行われました。あるコンサルタンティング会社がスポンサーで招待状には22時開始とあります。僕は韓国人(けがのため禁酒中)の車で21時半過ぎに自宅を出て22時に到着すると一番乗りでした。23時ぐらいまでに集まったのは韓国人と日本人数名のみ。深夜に向け徐々に人が集まりだし、宴たけなわでこれからという1時過ぎにお酒を飲んでいない韓国人の車で家まで送ってもらい帰宅しました。それにしてもこちらでは何かのおりにすぐにお城が登場します。最初は「お城でコンサート」や「お城でパーティー」などいちいちビックリしていましたが、フランスには大小さまざまなお城がたくさんあり、ある程度の人数が集まる“箱”としてお城は重要な役割をはたしているようです。

最初の授業
今日は最初の授業がありました。Introduction to General Managementという授業でオリエンテーション中に行われます。ビジネススクールではケーススタディと言って、ある会社や人物をとりあげて自分がその当事者だったらどうするかをみんなで議論するなかで学ぶ手法が多く用いられており、今日の授業もケースを使っていました。

ケースはMBA取得後に2年たったあるビジネスマンの話です。グローバルなアパレルメーカーで働いていたところ、その企業がある国の企業を買収して立て直すことになりその経営者として送り込まれます。しかしその会社は多くの問題を抱えており、その人も業界の知識がなく赴任した国のことを知らず、現場のワーカーとは言葉が通じないという状況です。で、自分だったらどうするかをみんなで話して考えるわけです。INSEADはGeneral Management Schoolであり、Global Leaderを育てると言っています。INSEADが考える卒業生の目指す姿ってこういう感じなのかなと思いました。授業の中で3年後にこういうポジションにありたいと思うかと教授が聞くと多くの人が手を挙げていました。

このケースについてどうするかを各グループでプレゼンテーションすることになり、はじめてのグループミーティングがありました。この日はイスラエル人ベンチャーキャピタリスト(男)、フランス人営業マネージャー(女)とインド人リスクアナリスト(女)の4人でやりました。(もう一人オーストラリア人インベストメントバンカー(男)がいるのですがその翌日にフランスに到着しました。)とにかく議論の前提が違いすぎてわけが分かりませんでした。イスラエル人ベンチャーキャピタリストは株式を発行して売ろうと言い、フランス人営業マネージャーはケースに出てくる会社の営業マネージャーはバカだから首にしようと叫び、インド人リスクアナリストははキャッシュ不足だから在庫や資産などの売れるものはさっさと売ってしまおうと主張していました。僕はコンサルっぽく“こんな感じのフレームワークで分析してみたらどう?”ってちょっと考えた切り口を出してみたら、“なんでSWOTアナリシスじゃないんだ?”と言われて、フレームワークを説明するはめになり分かってもらうような説明が出来ずに撃沈でした。結局プレゼンテーターをインド人リスクアナリストがやることになり、彼女がしゃべれるストーリーでまとめることになりました。4時間後に出来あがったプレゼンテーションは何だか結論もはっきりせず、全くまとまりのない議論を繰り返したことをあらわしたものになりました。

僕がもしも前の会社の上司や同僚のコンサルタントと一緒のグループで同じ課題に取り組んだとしたら1-2時間で格段によいプレゼンテーションが出来たと思います。それは国籍や興味のある分野などに共通点が多く、一緒に仕事をしていく中でお互いの強み弱みを知りながら力をつけ、グループ内の役割分担もできているからだと思います。はじめて会ったばかりのグループではそれがまったくないだけでなく、みんながリーダーシップをとりたがって誰かが何か提案するとさらに混乱していきました。

最終的なアウトプットはいまいちでしたが、個人的にはすごく面白かったです。みんなそれぞれ優秀で人柄もナイスな人たちが集まって熱くなりながら議論していくなかで、僕には全く想像もつかないような意見がどんどん飛び出してくるので4時間があっというまでした。INSEADではグループ内でコンフリクトが起こるように様々なバックグラウンドの人を一つのグループに入れるらしいのですが見事にはまりました。他のチームの様子を聞いているとみんな長時間苦労したものの、プレゼンテーションはよくまっていたのでうちのグループよりは機能しているようです。今は機能していない自分のチームをどうやってよいチームにしていくのか、それともならないのかこれからの4ヶ月間がすごく楽しみです。




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